ビザが不許可になる例

就労ビザ申請は、自己申請して不許可になり、行政書士に相談に来られる方もおられます。ビザが許可されるかどうかは、入国管理局の広い裁量権によりますので、申請すれば必ず許可されるというものではありません。不許可になった案件の中には、そもそも許可されるようなケースではなかった(要件を満たしていなかった)ものもあれば、本来ならば許可されるはずのケースなのに申請書の作成で書類に不備があったり、説明不足だったりして不許可になってしまったものもあります。

 

不許可になる理由

1、ビザ(在留資格)に該当性がない。

 

自社で行う業務が、そもそも「技術・人文知識・国際業務」や「技能」等の在留資格に該当していないということです。

例えば、インバウンド業では、ホテル・旅館業、小売業、飲食業などの「現場」があるお仕事があります。(運送業や建設業等もそうですが)

「現場」がある職種では社内研修のため、ホテル内や店舗(工場内等)でお仕事をする機会もあると思います。けれど、「技術・人文知識・国際業務」ビザで宿泊客の荷物運搬、客室清掃をすることができません。

また、「現場でのお仕事内容」を入国管理局に知らせることなく在留許可を取得した場合、たとえ一時的な研修であったとしても、外国人社員が「現場」で働いていた場合には不法就労となる可能性が出てきます

雇用している貴社が虚偽申請を疑われてしまう可能性もありますので、慎重な対応が必要です。

くれぐれも入局管理局に無断で、「現場」に行かせることの無いようにして下さい。

 

ご参考:上記は「技術・人文知識・国際業務」ビザに関してになります。

2019年4月から新しい在留資格である「特定技能1号」「特定技能2号」が新設されます。これまで就労ビザが取れなかった職種で就労ビザが出るようになります。「特定技能1号」では付随業務(現場のお仕事)も出来るようになります。⇒「インバウンド業界特定技能ビザ」

「ホテル・旅館での就労ビザ事例」(特に不許可事例をご参考下さい)

「技術・人文知識・国際業務の条件」

    

 

 

 

2、人材の専門性と職務内容の不一致。

 

不許可理由で、よくあるのが、「外国人が持つ専門性と職務内容の関連性の薄さ」です。

就労ビザが許可されるためには、外国人の学んだ専門性と職務内容に関連性があることが大前提です。

例えば、日本の大学で、経済学を学んだ外国人留学生が卒業後に金融機関に入社する場合は許可が下りやすく、一方、ファッション関係の専門学校を卒業した外国人留学生は金融商品の営業を行う場合などは、関連性の薄さから、不許可になる可能性が高いといえます。

ただ、後者のような場合でも、その外国人を雇用する合理的理由と、その根拠を示すことができれば許可となることはあり得ます。

 

ご参考:2019年4月以降、日本の大学や大学院を卒業した外国人留学生で日本語能力試験の最も高いレベル「N1」を合格した人の在留資格条件が緩和される方向にあります。関心のある企業様、留学生の方はご相談下さい。

「技術・人文知識・国際業務の条件」

 

 

 

3、雇用する企業に問題がある場合

 

雇用する企業に何らかの問題がある場合も在留資格の許可は下りません。

例えば、会社が提出した決算書の内容から判断して、正社員として雇用できる可能性が少ない場合や会社規模があまりにも小さい場合など、雇用企業の継続性に問題がある場合等です

そして、事業内容や職務内容から考えると、何のために外国人を採用するのか、必要性があるのか、全くわからないこと等も該当します。

 

ご参考:「企業側が準備する外国人雇用必要書類と審査ポイント」

 

 

 

4、外国人自身に問題がある場合

 

外国人自身に問題があれば、いくら上記の1、2、3に問題がなくても、在留資格の許可は下りません。

外国人自身の「問題」とは、外国人が過去に入国管理局とトラブルをおこしていたり、入管法違反を犯していたりする場合です。これらは、本人が正直に雇用企業に伝えなければどうしようもないものです。

入国管理局では外国人の過去の在留状況をすべて把握しています。

事実を隠して申請してもすぐにばれてしまいますし、それがのちのちまで影響してしまいます。