特定技能の受入れ機関と登録支援機関

特定技能制度には受入れ機関(外国人を直接雇用する企業)と登録支援機関があります。技能実習のビザとの比較等も少し加えて解説します。

 

受入れ機関(特定技能所属機関)について

1、受入れ機関が外国人を受け入れるための基準

①外国人と結ぶ雇用契約が適切(例:報酬額が日本人と同等以上)

②機関自体が適切(例:5年以内に出入国・労働法令違反がない)

外国人を支援する体制がある(例:外国人が理解できる言語で支援できる)

外国人を支援する計画が適切
(「1号特定技能外国人支援計画」策定、オリエンテーション等)

 

2、受入機関の義務

①外国人と結んだ雇用契約を確実に履行(例:報酬を適切に支払う)

②外国人へ各種支援を適切に実施(以下は例)

(1)外国人に対する入国前の生活ガイダンスの提供

※外国人が理解できる言語で行なう。(以下の(4)(6)(7)において同じ)

(2)入国時の空港等への出迎え及び帰国時の空港への見送り

(3)保証人になることとその他の外国人の住宅の確保に向けた支援の実施

(4)外国人に対する在留中の生活オリエンテーションの実施

(預貯金口座の開設及び携帯電話の利用に関する契約に係る支援を含む)

(5)生活のための日本語習得の支援

(6)外国人からの相談・苦情への対応

(7)外国人が履行しなければならない各種行政手続きについての情報提供及び支援

(8)外国人と日本人との交流の促進に係る支援

(9)転職する際にハローワークを利用する場合には、ハローワークは希望条件、技能水準、日本語能力等を把握し適切に職業相談・紹介を実施 等。

※支援については登録支援機関に委託も可。

すべて委託すれば1の③も満たす。

③出入国在留管理庁への各種届出

(特定技能雇用契約、支援計画変更、支援委託契約、受け入れ困難、出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為、受入れ状況、支援実施状況、活動状況等に係る届出書)

注:①~③を怠ると外国人を受け入れられなくなるほか、出入国在留管理庁から指導、改善命令等を受けることがある。

 

技能実習ビザの制度は非常に複雑でした。全体の95%以上を占める団体監理型の場合、相手国の送出機関、事業協同組合、受入企業、技能実習生、外国人技能実習機構が関係しています。ですから受入れ企業が主体的に行動しにくいしくみです。 しかし、特定技能ビザは、従来の就労ビザと同じく、外国人材と受入企業の間で雇用契約が成立すれば最低限の条件ができます。技能実習に比べて、受入れ企業が主体的に行動できるしくみと言えます。

 

特定技能ビザの受入れ企業は、外国人支援が義務となるため、外国人支援のための費用等が想定外にかかることがあるかもしれません。 そして、直接雇用が原則なので受入れ企業自身に監督・管理責任があります。

 

登録支援機関について

1、登録支援機関とは

・特定技能所属機関(受け入れ機関)との支援委託契約により、1号特定技能外国人支援計画に基づく支援の全部の実施を行なう。

・登録支援機関になるには、出入国在留管理庁へ申請し、出入国在留管理庁長官の「登録」を受ける必要がある。

・登録を受けた機関は、登録支援機関登録簿に登録され、出入国在留管理庁のホームページに掲載される。

・登録の期間は5年間であり更新が必要である。

・登録支援機関は出入国在留管理庁長官に対し、定期又は随時の各種届出を行う必要がある。

例えば登録支援機関として、次のような事業者が想定されます。

(※法人だけでなく個人も支援機関として登録が可能です。)
「技能実習法」で許可を受けた「監理団体」、 外国人に対して就職・転職活動を行ってきた有料職業紹介事業者 、人事労務の専門家である社会保険労務士 、申請取次行政書士、日本語学校の就職課等


2、登録を受けるための基準

①機関自体が適切(例:5年以内に出入国・労働法令違反がない)

②外国人を支援する体制がある(例:外国人が理解できる言語で支援できる)

 

3、登録支援機関の義務

①外国人への支援を適切に実施

②出入国在留管理庁への各種届出

(登録事項変更、支援業務の休止又は廃止、支援業務の再開等に係る届出書、支援計画の実施状況に関する届出)

注:①②を怠ると登録を取り消されることがある。


※「登録支援機関」の登録申請手続について詳しくはこちらから